肩の痛みと五十肩
肩の痛みで有名なのが五十肩ですが、発症率は5%と意外に少ない疾患です。
ですが、肩の痛みに悩む50歳代が多いですよね。
その理由に五十肩は誤解されやすい疾患であることがあげられます。
肩の痛みを診断する時、経過を見ることがありますが、その時の診断名は肩関節周辺の疾患の総称である「肩関節周囲炎」であることが多いです。
五十肩は確かに肩関節周囲炎なのですが、肩関節周囲炎は五十肩だけではないため、経過とともに診断名が変わることがあるのです。
肩の痛みの原因が五十肩ではなかった場合、五十肩の治療法では悪化させてしまう疾患もあるので勘違いには注意しましょう。
肩の痛みが特徴の五十肩の定義ですが、実は曖昧で医師によっても異なる疾患です。
肩の痛みと運動障害を伴う肩コリとは異なる疾患を五十肩と呼んでいますが、長頭腱炎や腱板炎を五十肩と呼んだり、逆に五十肩の初期を腱板炎と呼んだりすることもあります。
五十肩が腱板炎になることもありますね。
治療は、肩の痛みをまずは鎮痛剤で和らげ、体操などの運動療法が用いられることが多いです。
仕事上支障がある場合や緊急性がある場合などには、手術を行うこともありますが、ほとんどが保存療法といっていいと思います。
予防法は残念ながら明らかになっていないのですが、普段から体操をすることで予防になるのではないかと言われています。